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熊本県における新型インフルエンザの対応について

今回は対応が変わった新型インフルエンザについて再度ご説明します。その後、熊本でも新型インフルエンザ感染が報告されていること、秋から冬にかけて感染者数が急増する可能性が極めて高いことから、もう一度お話しします。
 新型インフルエンザは、6月にはWHO(世界保健機関)が「フェーズ6」を宣言、日本でも感染者数は増加傾向にあります。また厚労省は、致死率の高い鳥インフルエンザを前提とした当初の政府の行動計画は実態に合わないとし、新型インフルエンザも季節性のインフルエンザと同じ対応をすると発表しました。こういった状況を受け国内の対応も変わってきています。
 今回、ほとんどの新型インフルエンザ感染例が軽症であることから、新型インフルエンザに対しては、発熱外来を有する専門の医療機関ではなく、すべての医療機関において対応するという点が最も大きな変更点です。
ただし、『妊娠中の女性は季節性インフルエンザおよび新型インフルエンザのいずれにおいても重症となるおそれがある』ということを考慮し、日本産科婦人科学会では、妊婦から妊婦への感染を極力避けるため、原則、産科医療機関への直接の受診は避けるようお願いしております。
 従いまして、産婦人科につきましては、今後も電話相談が基本です。他の妊婦さんへの感染を防ぐため、直接病院に来ることは絶対に避けてください。急な発熱と咳やのどの痛みを感じたら、まずかかりつけの産科医療機関もしくは「インフルエンザ発熱相談センター」(【熊本市】TEL 096-372-0700)に電話をかけその後の対応を相談してください。状況に応じてかかりつけの産科医療機関で対応するか、一般医療機関へ紹介をするかの判断を行います。
 また、その他に新型インフルエンザに関して気になることがあれば熊本県健康危機管理課(TEL 096-333-2240)まで問い合わせてください。かからないように予防し、かかっても広がらないように気をつける、という心がけが感染者を減らします。落ち着きのある行動をどうぞお願いします。

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妊娠中におけるインフルエンザの対応について

最近大きな話題となっている新型インフルエンザ。妊娠中のママの中には「もしかかったらどうすればいいの?」と心配されている方も多いかもしれません。
 これまで、通常の季節性インフルエンザでは『抗インフルエンザウウイルス薬(タミフルやリレンザ)を妊婦へ投与することは出来るだけ避けるべき』という考え方が主流でした。これは、季節性のインフルエンザにおいてワクチンによる予防接種が有効なこと、また妊娠中や授乳中のママに対する安全性が確立されていないことが理由でした。
 ところが、アメリカの疾病対策センター(CDC)は『妊娠中の女性は季節性インフルエンザおよび新型インフルエンザのいずれにおいても重症となるおそれがある』と報告しています。特に喘息などの病気がある場合にはさらにリスクが高まるとされています。そこで私たち末永産婦人科医院でも、妊娠中のママにおけるインフルエンザの重症化を考慮し、説明同意を得たうえでタミフル、リレンザの服用をすすめています。また、授乳中であっても赤ちゃんに対する副作用の報告はありませんから、同じように薬の処方を行います。赤ちゃんへの影響よりも、インフルエンザの症状が重くなることが非常に問題なので、薬を処方された方も心配せずに服用してください。
 もし、高熱、せき、頭痛やのどの痛みといった症状が続く場合、新型インフルエンザの可能性があります。まず地域の保健所が設置している発熱相談センター(熊本市の場合、096-371-5006 または 096-364-9420)へ相談し、発熱外来で診断を受けてください。
 もちろん、かかる前の感染予防が何よりも重要。手洗い、うがい、洗顔をこまめに行う、マスクを着用する、目や口、鼻など粘膜のある部分は触らない、といった通常のインフルエンザ対策が新型においても有効です。かからないように注意して、もしかかっても過剰に慌てず、落ち着いた行動を心がけましょう。

月経周期について

 今回は月経周期についてお話しします。「肌あれがひどい」「なんだかイライラする」といった女性の身体のリズムは月経周期に影響される部分も多いため、すべての女性にしっかり理解してほしい事柄のひとつです。
 女性は思春期に初めての月経を迎え、その後閉経前までほぼ一定の周期で月経が訪れます。心身に異変が起こると月経も影響を受けて乱れますので、月経は女性にとって健康のバロメーターともいえます。正常な月経は25~38日間隔、平均的には約28日周期とされています。この月経周期を調べるのに役立つのが「基礎体温」です。基礎体温は婦人体温計を使い、毎朝目覚めたらすぐに舌の下にはさんで測ります。3ヵ月ほど続けていただくと、その方の身体のリズムがわかってきます。通常、約14日間低温期が続いた後に高温期が約14日間続きますが、低温期から高温期に移る頃に排卵が起こり、高温期から低温期に移る頃に月経が始まります。女性ホルモンが正常に分泌されるかどうかの判断の基準になりますから「赤ちゃんがほしい」という方以外もぜひ測ってみてください。婦人体温計は、2,000円程度から手に入りますよ。
 もし、周期や経血量などに変化があれば、病気を知らせるサインかもしれません。例えば、妊娠の可能性がないのに3ヵ月以上たっても次の月経がない場合、いつもより経血量が極端に少なかったり、長引いたりする場合は、ホルモンバランスの乱れや子宮、卵巣、まれに脳の異常が原因として考えられますし、それ以外に何か問題が隠れていることもあります。さらに、30代以降の女性に多い子宮筋腫では経血量が多くなることがあり、注意が必要です。気になる症状がある方は、自己判断せずにぜひ近くの産婦人科で受診してみましょう。病院に行く前に、それまでの月経の状況(経血量や月経に伴う症状)や最後の月経の日付をメモしておくと診察がスムーズです。基礎体温を測っている方は体温表も持って行きましょう。

クラミジア感染症について

クラミジア感染症は、今、10~30代の若い女性の間で急増しています。この病気は女性の感染者が多いのが特徴で、15~29歳の一般女性のうち約15~20人に1人という割合で感染していると推定されています。また、明らかな自覚症状に乏しいため、感染したことに気づかない人も多く、女性は80%、男性でも50~60%が無症状のまま経過するとされています。
 クラミジア感染症の最も怖いところは、自覚症状が乏しいため、気がつかないままに病気が進行していったり、パートナーに感染していくところです。
 病気が進行すると、子宮から卵管を通っておなかの中に感染が広がっていきます。子宮や卵管がおなかの中で癒着を起こしたり、卵管そのものが炎症のために詰まったりして気づかないままに不妊症や子宮外妊娠の原因となることがあります。また、妊娠中には流産の原因となりますし、分娩中に赤ちゃんに感染して結膜炎や肺炎を引き起こすこともあります。
ただし、無自覚といっても身体には「小さなサイン」が現れます。主な症状は、女性の場合は ①おりものの増加や色の変化 ②性交痛や下腹痛、男性では ①排尿時の痛み ②尿道からの分泌物 ③睾丸の腫れや痛み とされています。この小さなサインを見逃さず、気になる際は医療機関でチェックするようにしましょう。女性の場合は産婦人科で簡単に検査することができます。
 もし、クラミジア感染症と診断されても、クラミジアに効果のある飲み薬がありますので、外来での治療が可能です。気になる症状がある場合は、近くの産婦人科にて御相談ください。もちろん、クラミジアは性行為によって感染する病気ですので、パートナーの方も一緒に検査、あるいは治療を受けることをおすすめしています。

バースコントロールについて

女性にとって、妊娠・出産はとてもデリケートで重要な問題です。特に『望まない妊娠』は身体的にも精神的にも大きな負担を強いることになります。そのためにもバースコントロール(BC)に対する正しい知識を持つことはとても大切です。今回はBCについてお話しいたします。

BCの中で高い効果の得られるものとしては、避妊手術、低用量ピル、IUDと呼ばれる子宮内避妊用具があります。

避妊手術:女性の場合は卵管、男性の場合は精管を結ぶ、あるいは切断することで、卵や精子の通路を遮断する方法です。最も確実性の高い方法の一つですが、一度手術を行うと、妊娠の機能を回復させることは難しく、将来出産を希望される場合は行うべきでないと考えます。

低用量ピル:女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンによって、1)排卵を止める、2)受精卵が子宮内膜に着床しないようにする、3)精子が子宮の中に進入しにくくするという効果があります。
以前より治療に使用されていた中用量ピルはエストロゲンの量が1錠あたり50~150μgと含有量が多く、血栓症をはじめとする副作用が問題とされてきました。それに比べて、低用量ピルではエストロゲンは50μg以下と含有量が少ないため、副作用はかなり抑えられるものの、十分な避妊効果を有しているのが特徴です。

IUD:子宮の中に装着された器具が精子の運動を阻害したり、受精卵の着床を妨げることでBCを行います。最近では銅付加、あるいは女性ホルモンを付加することでその効果を高めているものもあります。出産の経験がある女性で、長期間妊娠を望まない方には適しているといえます。

上記の3方法に加え、BCの確実さは劣るものの、とても大切な方法としてコンドームがあります。

コンドーム:精子が子宮内に進入することを防ぐことで避妊効果を有するのですが、装着ミスや破損が多く、失敗率は高いとされています。コンドームのよい点は性感染症の予防効果があるということです。

コンドーム以外の方法は、医療機関での処方・処置を必要としますので、まずはかかりつけ医を受診され、よく相談されることをお勧めします。


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