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新型インフルエンザワクチンについて
最近話題の新型インフルエンザ。「感染力が強いものの、多くの感染者は軽症のまま回復する」「タミフル、リレンザといった治療薬が有効である」といった点で、これまでの季節性インフルエンザによく似ているのが特徴です。しかし「新」型で、大部分の方が免疫を持っていないため、感染が拡大する危険性が指摘されています。特に重症化する可能性の高い妊婦さん、喘息や糖尿病などの病気を持っている方は充分注意が必要で、ワクチンの優先接種対象者です。
新型インフルエンザのワクチンは今回初めて製造されたもので、現在もその安全性や有効性についてはデータの収集がされているところですが、少なくとも国内産は長年接種された季節性のものと安全性、有効性ともに同程度と考えられています。また、このワクチンは、生ワクチン(生きた細菌やウィルスを用い、毒性を弱めたワクチン)ではなく、不活化ワクチン(病原性をなくしたウィルスの成分だけを用いるワクチン)ですので、一般にどの妊娠時期でも、また授乳期でも接種は可能です。かかった場合の重症化を避けるため、ぜひワクチンの接種をお願いします。また、新型と季節性のワクチンは異なりますので、それぞれに接種が必要です。
ただし、新型に対する国内産ワクチンはいま現在、順次生産されているところで、これからしばらくは各医療機関で用意できるワクチンの数がすぐにはわからない状況です。妊婦さんはかかりつけの医師に相談し、早めのご予約をおすすめします。熊本県では11月中旬以降から妊婦さんの接種、その後順次、持病のある方、1歳~就学前の子ども、1歳未満の子どもを持つご両親...といった順で接種される予定です。
注意したいのは、ワクチンはあくまで「症状の軽症化」および「発症の予防」の効果が期待できるもの。感染予防の効果は保証されておりませんので、何よりも予防を心がけるのが重要です。まず手洗い、うがい、マスクの着用、人ごみを避ける...といった予防策を習慣づけるようにしましょう。
新型インフルエンザのワクチンは今回初めて製造されたもので、現在もその安全性や有効性についてはデータの収集がされているところですが、少なくとも国内産は長年接種された季節性のものと安全性、有効性ともに同程度と考えられています。また、このワクチンは、生ワクチン(生きた細菌やウィルスを用い、毒性を弱めたワクチン)ではなく、不活化ワクチン(病原性をなくしたウィルスの成分だけを用いるワクチン)ですので、一般にどの妊娠時期でも、また授乳期でも接種は可能です。かかった場合の重症化を避けるため、ぜひワクチンの接種をお願いします。また、新型と季節性のワクチンは異なりますので、それぞれに接種が必要です。
ただし、新型に対する国内産ワクチンはいま現在、順次生産されているところで、これからしばらくは各医療機関で用意できるワクチンの数がすぐにはわからない状況です。妊婦さんはかかりつけの医師に相談し、早めのご予約をおすすめします。熊本県では11月中旬以降から妊婦さんの接種、その後順次、持病のある方、1歳~就学前の子ども、1歳未満の子どもを持つご両親...といった順で接種される予定です。
注意したいのは、ワクチンはあくまで「症状の軽症化」および「発症の予防」の効果が期待できるもの。感染予防の効果は保証されておりませんので、何よりも予防を心がけるのが重要です。まず手洗い、うがい、マスクの着用、人ごみを避ける...といった予防策を習慣づけるようにしましょう。
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(末永産婦人科医院) 2009年11月13日 18:56 | 個別ページ
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不安の声が多い、放射線量と乳幼児・母乳への影響について
日本に甚大な被害を与えている東日本大震災。中でも福島第一原発事故については、放射性物質の検出による流通の規制など影響が広がっています。放射線は目に見えず、耳慣れない単位や分からないことも多いので、特に妊娠・授乳中のお母さんは不安が大きいでしょう。そこで、気になる放射線被ばくと母子への影響についてお話したいと思います。
現在報道などで発表されている大気中の放射線量は、福島県飯館村で約7.43マイクロシーベルト、首都圏で約0.06~0.21マイクロシーベルトとなっています(4/1現在)。一方で、妊娠中のお母さんが放射線を被ばくした場合、胎児の異常を引き起こすといわれている最低ラインの放射線量は、形態異常や胎児死亡が妊娠4~10週で50,000マイクロシーベルト、精神発達の遅れが妊娠10~27週で100,000マイクロシーベルトとされています(放射線検査等で実際に受けた線量を示す1ミリグレイを1,000マイクロシーベルトと換算しています)。つまり、現状では普通に生活している限りは安全といえるでしょう。ちなみに、妊娠に気付かずに腹部の放射線検査を受けた場合も、腰のX線撮影で最大被ばく線量10,000マイクロシーベルト、腹部のCT検査でも最大で49,000マイクロシーベルトと危険値を下回ります。
また母乳についても、被ばく線量が50,000マイクロシーベルト以下であれば母乳に影響はなく、過剰に心配する必要はありません。
そしてもう一つ心配になるのが、不妊への影響です。不妊になる可能性がある被ばく線量は急性被曝で2,500,000~6,000,000マイクロシーベルト、慢性的に被ばくしても年間200,000マイクロシーベルトとされています。つまり、よほどのことがない限りは放射線被曝による不妊は心配ありません。
このように数字を見ると、現状では過剰な反応は必要ないことがお分かりかと思います。情報に振り回されすぎず、まずは冷静に状況を精査することが、子どもを守るための第一歩になると考えます。
現在報道などで発表されている大気中の放射線量は、福島県飯館村で約7.43マイクロシーベルト、首都圏で約0.06~0.21マイクロシーベルトとなっています(4/1現在)。一方で、妊娠中のお母さんが放射線を被ばくした場合、胎児の異常を引き起こすといわれている最低ラインの放射線量は、形態異常や胎児死亡が妊娠4~10週で50,000マイクロシーベルト、精神発達の遅れが妊娠10~27週で100,000マイクロシーベルトとされています(放射線検査等で実際に受けた線量を示す1ミリグレイを1,000マイクロシーベルトと換算しています)。つまり、現状では普通に生活している限りは安全といえるでしょう。ちなみに、妊娠に気付かずに腹部の放射線検査を受けた場合も、腰のX線撮影で最大被ばく線量10,000マイクロシーベルト、腹部のCT検査でも最大で49,000マイクロシーベルトと危険値を下回ります。
また母乳についても、被ばく線量が50,000マイクロシーベルト以下であれば母乳に影響はなく、過剰に心配する必要はありません。
そしてもう一つ心配になるのが、不妊への影響です。不妊になる可能性がある被ばく線量は急性被曝で2,500,000~6,000,000マイクロシーベルト、慢性的に被ばくしても年間200,000マイクロシーベルトとされています。つまり、よほどのことがない限りは放射線被曝による不妊は心配ありません。
このように数字を見ると、現状では過剰な反応は必要ないことがお分かりかと思います。情報に振り回されすぎず、まずは冷静に状況を精査することが、子どもを守るための第一歩になると考えます。
(末永産婦人科医院) 2011年4月 1日 18:11 | 個別ページ
熊本市で子宮頸がん予防ワクチン接種補助がスタートしました
必要性が叫ばれつつも、高額な接種費用がネックになっていた子宮頸がん予防ワクチンですが、平成23年2月1日より熊本市で接種助成制度が始まりました(~平成24年3月31日)。無料で接種できる助成対象者は中学1年生~高校1年生の女子で、平成23年2・3月の対象者は平成6年4月1日~平成10年4月1日産まれの方、平成23年度の対象者は平成7年4月1日~平成11年4月1日産まれの方です。ただし、平成23年4月以降、高校2年生になっても①平成23年2・3月に1回以上の接種を受けた、②平成23年2・3月に発熱などにより接種できなかった(要申請書)の場合は残りの接種も助成されます。また、ワクチンは3回接種する必要があります。3回目の接種は初回接種より6ヶ月後。平成23年10月以降に初回の接種を受けると、3回目が平成24年4月以降と対象期間外になることから、3回目が費用補助されませんのでご注意ください。対象期間外であれば、たとえ2回目でも費用は補助されません。
もちろん、ママ世代をはじめ上記対象年齢以外の方もワクチンの接種は可能です(費用は従来どおりかかります)。ただし、このワクチン接種ですべての子宮頸がんを予防するわけではありませんので、定期的な検診と合わせて、確実に子宮頸がんから身を守りましょう。
と、ここまで書いたところで、このワクチンの使用量が現在の在庫量を上回り、しばらくワクチンが不足する可能性が出てきました。製薬会社からは既に接種された方を優先して在庫を確保し、初回接種の方にはしばらくお待ちいただくとのことですが、突然のことであり、熊本市としても今後の方針については現在検討中の模様です。一昨年の新型インフルエンザワクチンが当初不足していたものの、最終的には十分に行き渡ったことを考えれば、突然接種ができなくなる、突然費用が補助されなくなるなどの心配は必要なさそうですが、今後の厚生労働省や熊本市の発表に気をつけてください。
もちろん、ママ世代をはじめ上記対象年齢以外の方もワクチンの接種は可能です(費用は従来どおりかかります)。ただし、このワクチン接種ですべての子宮頸がんを予防するわけではありませんので、定期的な検診と合わせて、確実に子宮頸がんから身を守りましょう。
と、ここまで書いたところで、このワクチンの使用量が現在の在庫量を上回り、しばらくワクチンが不足する可能性が出てきました。製薬会社からは既に接種された方を優先して在庫を確保し、初回接種の方にはしばらくお待ちいただくとのことですが、突然のことであり、熊本市としても今後の方針については現在検討中の模様です。一昨年の新型インフルエンザワクチンが当初不足していたものの、最終的には十分に行き渡ったことを考えれば、突然接種ができなくなる、突然費用が補助されなくなるなどの心配は必要なさそうですが、今後の厚生労働省や熊本市の発表に気をつけてください。
(末永産婦人科医院) 2011年3月 5日 23:37 | 個別ページ
女性の大敵! 冷え性から身を守るには?
寒い日々が続いていますね。この季節に多くの女性を悩ませがちなのが、冷え性。今回はその原因と対策法のお話です。●手足がすぐ冷たくなる ●手足がしびれることがある ●しもやけやあかぎれができやすい ●肩が冷えやすく痛むことがある ●月経痛がひどい ●トイレが近い ●風邪を引きやすい などのうち3つ以上当てはまるならば、冷え性に要注意です。
そもそも冷え性とは、周りの人は寒がらないのに自分だけ寒いと感じたり、気温の低下に対して体温調節がうまくできず、日常生活に支障をきたしてしまうことをいいます。主に手足の先や背中など皮膚温が局所的に低下するもので、体内の温度(体温)自体が下がるものではありません。主な原因としては、血管に作用する自律神経の機能が乱れ、血管が細くなり血流が低下してしまうことが考えられます。また、自律神経の機能異常は、冷え性に加えて頭痛、肩こり、腰痛などを伴うことも少なくありません。特に生理前後や更年期の女性に顕著であり、卵巣の働きと密接に関係していることから、女性ホルモンに対する反応異常もその一因と考えられています。ただし、甲状腺や副腎皮質からのホルモン異常や動脈の閉塞などの病気が背景にあることもあります。
では、冷え性はどのように予防すると良いのでしょうか? 実は冷え性は詳しい原因がはっきりしておらず、原因を直接除去するような治療が難しいのが現状です。従って、暮らしの中で予防に取り組む必要があります。過剰な冷暖房は体温調節機能を狂わせることになりがちですので、室内と室外との温度差は5℃程度に。食事面では、冷たい飲食物や生野菜、果物の大量摂取を避け、ショウガ・ネギなど体を温める食品を心がけましょう。また、血行を促進するために適度な運動を心がけ、下半身を中心に、保温性の高い下着・靴下・レッグウオーマーなどで冷えから体を守りましょう。さらに、寝る前に38~40℃くらいのお湯にゆっくりつかると、手足の血の巡りがよくなります。半身浴や足湯なども有効ですので、暮らしの中にぜひ取り入れてみてください。
そもそも冷え性とは、周りの人は寒がらないのに自分だけ寒いと感じたり、気温の低下に対して体温調節がうまくできず、日常生活に支障をきたしてしまうことをいいます。主に手足の先や背中など皮膚温が局所的に低下するもので、体内の温度(体温)自体が下がるものではありません。主な原因としては、血管に作用する自律神経の機能が乱れ、血管が細くなり血流が低下してしまうことが考えられます。また、自律神経の機能異常は、冷え性に加えて頭痛、肩こり、腰痛などを伴うことも少なくありません。特に生理前後や更年期の女性に顕著であり、卵巣の働きと密接に関係していることから、女性ホルモンに対する反応異常もその一因と考えられています。ただし、甲状腺や副腎皮質からのホルモン異常や動脈の閉塞などの病気が背景にあることもあります。
では、冷え性はどのように予防すると良いのでしょうか? 実は冷え性は詳しい原因がはっきりしておらず、原因を直接除去するような治療が難しいのが現状です。従って、暮らしの中で予防に取り組む必要があります。過剰な冷暖房は体温調節機能を狂わせることになりがちですので、室内と室外との温度差は5℃程度に。食事面では、冷たい飲食物や生野菜、果物の大量摂取を避け、ショウガ・ネギなど体を温める食品を心がけましょう。また、血行を促進するために適度な運動を心がけ、下半身を中心に、保温性の高い下着・靴下・レッグウオーマーなどで冷えから体を守りましょう。さらに、寝る前に38~40℃くらいのお湯にゆっくりつかると、手足の血の巡りがよくなります。半身浴や足湯なども有効ですので、暮らしの中にぜひ取り入れてみてください。
(末永産婦人科医院) 2011年2月11日 18:53 | 個別ページ
政府がウイルス「HTLV-1」の対策を本格化しました
昨年10月に、政府が「HTLV-1」の対策を始めたのをご存知でしょうか。HTLV-1は、正式には「ヒトT細胞白血病ウイルス1型」といいます。ほとんどの方は耳慣れないウイルスだと思いますが、ATL(成人T細胞白血病)や進行性の両下肢麻痺をきたすHAM(HTLV-1関連脊髄症)等の病気の原因とされています。いずれの病気も有効な治療法はなく、発症後の死亡率が高い、あるいは進行性の歩行障害や排尿障害をきたす難病です。
このウイルスの感染経路は母子感染や性感染であり、四国や九州・沖縄に感染者が多いことは以前からわかっていましたが、近年では全国へ感染者が広がっているようです。このため、菅首相は母子感染予防のため全国一律で全妊婦の抗体検査を年度内に行う方針を打ち出し、厚生労働省が母子感染予防のための保健指導マニュアルの改訂を進めるなど、感染予防の動きが本格化し始めています。
ただしHTLV-1ウイルスは、感染しても発症する人はごくごく一部。先ほど挙げたATLも、感染からおよそ40年以上を経て、年間1000人に1人の割合で発症、HAMでは年間3万人に1人だといわれています。必ず発症するわけではありません。
もちろん、発症していない状態でもこのウイルスに感染している場合、自分以外のヒトに感染させてしまう可能性があるため注意が必要です。特に、母子感染は全体の6割を占め、さらに、そのほとんどが母乳による感染であるため、授乳のやり方が問題となります。最近では「人工栄養によって育てる」、あるいは「母乳哺育を3ヵ月程度の短期間にする」ことによって大部分の感染を防げることがわかっています。
ですから、新しくママになる方は、まず妊婦健診時の検査をおすすめします。熊本県の産科医療機関においては、以前より抗体検査を行っている施設が多いので、詳しくはかかりつけの医師にご相談ください。
このウイルスの感染経路は母子感染や性感染であり、四国や九州・沖縄に感染者が多いことは以前からわかっていましたが、近年では全国へ感染者が広がっているようです。このため、菅首相は母子感染予防のため全国一律で全妊婦の抗体検査を年度内に行う方針を打ち出し、厚生労働省が母子感染予防のための保健指導マニュアルの改訂を進めるなど、感染予防の動きが本格化し始めています。
ただしHTLV-1ウイルスは、感染しても発症する人はごくごく一部。先ほど挙げたATLも、感染からおよそ40年以上を経て、年間1000人に1人の割合で発症、HAMでは年間3万人に1人だといわれています。必ず発症するわけではありません。
もちろん、発症していない状態でもこのウイルスに感染している場合、自分以外のヒトに感染させてしまう可能性があるため注意が必要です。特に、母子感染は全体の6割を占め、さらに、そのほとんどが母乳による感染であるため、授乳のやり方が問題となります。最近では「人工栄養によって育てる」、あるいは「母乳哺育を3ヵ月程度の短期間にする」ことによって大部分の感染を防げることがわかっています。
ですから、新しくママになる方は、まず妊婦健診時の検査をおすすめします。熊本県の産科医療機関においては、以前より抗体検査を行っている施設が多いので、詳しくはかかりつけの医師にご相談ください。
(末永産婦人科医院) 2011年1月29日 14:06 | 個別ページ
知っておきたい、緊急避妊法の正しい知識
健やかな家族計画を立てる上で、望まぬ妊娠はできる限り避けたいものです。今回は、万が一避妊に失敗した場合の非常手段として有用な「緊急避妊法」についてご紹介します。
まず理解しておいてほしいのは、この方法はあくまで「妊娠しないようにする」方法であって、妊娠してしまった後に「薬を使って中絶する」方法ではないということです。
現在、最も有効とされる緊急避妊法は、性交後72時間以内に2錠、さらにその12時間後に2錠の「緊急避妊薬」を服用する方法です。これにより90%以上の避妊効果があるとされていますが、日本では「緊急避妊薬」が未認可の薬剤であるため、現在処方を受けることはできません。しかし、その代わりに経口避妊薬として使用されている薬を用いて緊急避妊を行うことが可能です。いずれもきちんと医師の処方の下に服用する必要がありますが、中用量ピル、または低用量ピルの、それぞれ必要な量をきちんと内服することで代用できます。しかし、そのホルモン含有量は通常の低用量ピルの8倍に相当することから、吐き気や不正出血等の副作用の発現率は高く、嘔吐によってきちんとした内服ができなければ避妊効果も低くなることが懸念されます。
と、ここまでの話を書いていた12月24日に、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会分科会が、緊急避妊薬ノルレボの製造販売を承認しました。前述の方法による服用で、妊娠を75%程度回避する効果があるとされ、欧米など54カ国ではすでに承認されている薬剤です。やむをえず緊急避妊を必要とする女性の選択肢の一つとなることは望ましいことですが、この「緊急避妊法」はあくまでも緊急の避妊法です。通常は、先月お話ししたように、確実な避妊方法(低用量ピルなど)を行うようにしてください。
まず理解しておいてほしいのは、この方法はあくまで「妊娠しないようにする」方法であって、妊娠してしまった後に「薬を使って中絶する」方法ではないということです。
現在、最も有効とされる緊急避妊法は、性交後72時間以内に2錠、さらにその12時間後に2錠の「緊急避妊薬」を服用する方法です。これにより90%以上の避妊効果があるとされていますが、日本では「緊急避妊薬」が未認可の薬剤であるため、現在処方を受けることはできません。しかし、その代わりに経口避妊薬として使用されている薬を用いて緊急避妊を行うことが可能です。いずれもきちんと医師の処方の下に服用する必要がありますが、中用量ピル、または低用量ピルの、それぞれ必要な量をきちんと内服することで代用できます。しかし、そのホルモン含有量は通常の低用量ピルの8倍に相当することから、吐き気や不正出血等の副作用の発現率は高く、嘔吐によってきちんとした内服ができなければ避妊効果も低くなることが懸念されます。
と、ここまでの話を書いていた12月24日に、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会分科会が、緊急避妊薬ノルレボの製造販売を承認しました。前述の方法による服用で、妊娠を75%程度回避する効果があるとされ、欧米など54カ国ではすでに承認されている薬剤です。やむをえず緊急避妊を必要とする女性の選択肢の一つとなることは望ましいことですが、この「緊急避妊法」はあくまでも緊急の避妊法です。通常は、先月お話ししたように、確実な避妊方法(低用量ピルなど)を行うようにしてください。

